「俺は女子力0の栞菜先輩でも愛すよ。」
「…じょ、し力、ゼロとか言うなよバカ涼馬。」
「だってマジで今の栞菜先輩って不細工だし。」
「ううう…っ」
「…何で泣くの?」
「だ、だって、不細工だから振られたのに!先輩が好きになったのは可愛い綿菓子みたいな先輩なんだから!傷口に塩を塗るようなこと言わないでよお…っ」
またまた泣きじゃくるあたしに涼馬は呆れた。いくら拭っても涙は止まらず、涼馬に掬われたはずの涙はまたもや頬を伝う。
「不細工でも可愛くても栞菜先輩は栞菜先輩でしょ?」
「なにそれ…!ただの屁理屈じゃん!男の子は皆どうせ可愛い女の子が好きなんでしょ!」
「まあね。」
「ほ、ほらぁ!」
「アンタ可愛いじゃん。」
目をぱちくり。
思いもよらぬ甘い言葉。
「俺には充分、可愛く見えるよ。」
不細工と言ったり可愛いと言ったり、涼馬は分からない。後輩にこうも翻弄されるなんて癪だ。でも例えそれが慰めの言葉だとしても少しだけ、心が軽くなった。

