私は柴崎くんに引っ張られたと思ったら、抱き締められていた。

柴崎くんがぎゅうと抱く力を強くする。

私は柴崎くんの胸にうずくまるように抱かれ、視界が柴崎くんの白いシャツでいっぱいになった。


「柴崎くん、どっ、どうしたの?」


木下さんは猫なで声で尋ねた。