おとといの薄暗い廊下に来た。

そしてまたこの前と同じように、木下さんに壁に押さえられ、取り巻き格の近藤さんと志村さんが周りを囲った。

木下さんは笑顔で話を切り出した。


「茉莉子が何を言いたいかわかるよね?」

それは大体わかる。昨日の体育で私が柴崎くんにお姫様抱っこされた件だと思う。

「昨日の事?」


私がそう聞くと、木下さんはふっと真顔になった。