【企画短編】笑ってよ、柴崎くん!


「え、、?私が何に気付いてないの?」

「有村は意外と鈍感だな。」


柴崎くんはそう言いながら、私の頭に冷却剤を巻いた。


「鈍感って?私、頭が痛いところはちゃんとわかるよ。大体ここらへん。」

「んー、そのジャンルの鈍感じゃ無いな。」


柴崎くんは少し微笑んだ。


「昨日言おうと思ってたけどさ」

「なんの事?」

「俺が好きな事の話。」

「柴崎くんが好きな事ってバスケでしょ。」


冷却剤を巻き終えた柴崎くんはしゃがみ、私と同じ目線になった。