【企画短編】笑ってよ、柴崎くん!


授業中だからお姫様抱っこは誰にも見られずに済んだ。

私はお姫様抱っこされてる間、ずっと周りをきょろきょろ、誰かに見られていないかと見回していた。

柴崎くんは無表情で前を向いたまま。私が緊張してるのも知らん顔だった。


保健室に着いた後、保健の先生がいなかったから、柴崎くんが手当てしてくれる事になった。

ベッドに下ろされた私は、座りなおす。

その間柴崎くんは『とりあえず、打った所は冷やしとこうか』と言い、冷却剤を探していた。