「…誰?」

「…まあ、会ったら分かるよー」

梨奈は軽々しくそう言った後、ドアを開けた。

「…ただいまぁ」

「おかえり!遅かったねぇ…ってアレ…?」

奥の部屋から出てきた一人の女子が、顎に人差し指を当てて首をかしげた。

「…長島と…佐々木君?」

「そうだけど…?」

「…ふふっ。改めまして、同じクラスの中西梨真といいます」

名乗った彼女は軽く頭を下げた。