「…チッ」 私はパーカーを深く被ると、走りだした。 慣れたはず。 …慣れたはず。 もう何回もやってきたのに…。 今更、後戻りも出来ないのに…。 手が震えて、どうしようも出来ない。 足取りもフラフラとする。 …もしかして、私… 後悔してる…? 『私の罪と…梨奈の罪と…。…全てを受け持つからね…』 梨真の言葉が、どうしても頭から離れない。