リビングへ足を踏み入れた私と梨真を見ると、お母さんは寂しそうな顔をした。 「…おはよう」 「おはよう」 お母さんの言葉に梨真が返事した。 私の口からは何も出なかった。 「…はい。これ…」 椅子に座った私達に、お母さんは封筒を差し出してきた。 「…お母さんとお父さんから…貴方達へ、慰謝料みたいなものよ…。…何年か生活出来るぐらいはあるから、これとバイトで生活していきなさい…」 お母さんは笑わなかった。 …私達と別れるまで、一度も…。