「えっ」

突然、梨奈に声をかけられた私は激しく反応した。

…更に、自分が考えていた事まで当てられたので…
驚きは二倍だった。

「…んー…知りたいっ?」

梨奈が顎に手を当てて、考えているポーズをとる。

…嫌な予感はしていた。

私の予感は、良いものでも嫌なものでも高い確率で当たる。

…こんな時、少しでも鈍感じゃない私自身を恨むのだ。

「…颯、カッコいいと思わない?」

「…颯かぁ…。…そうだね」

私は咄嗟に、曖昧な笑顔を梨奈に見せた。