俺は泣いてるのかと思って、手を差し伸べた。 …しかし、その俺の手は梨真に勢いよく弾かれた。 「ぅくっ。あはっ…あはははっ」 そう、梨真はただただ笑っていたのだ。 「…梨真…?」 「あはっ、はは…」 でも、不意にその笑いも止まった。 場に嫌な空気が流れる。 「…見損なった。…見損なったよ、颯」 「…な…っ」 「残念!ゲームオーバーだよぉッ!」 「…どうしたんだよ…っ」 「…んー…分かんないらしい颯に教えてあげるね?…特別にー」 梨真は立ち上がって、ベンチの回りをクルクルと回った。