「…えへへ」 恥ずかしそうに笑う茉子に、俺は手を振った。 「…じゃあな」 「…うん」 そして俺が数歩、歩いた頃…。 「……颯っ」 後ろから呼び止められて、俺は振り返った。 「…どうした?」 門の前に立つ茉子が、迷ったように視線を揺るがせた。 「…ホントは……っ」 茉子がタッタッと駆けてきて、真正面から俺に抱きついてきた。 「……ホントは?」