次の日。 俺は放課後、人狼ゲームを放棄した例の人物に会いに来ていた。 梨奈に書いてもらった地図を頼りに、電車を乗り継いで来たのだった。 <ピンポーン> インターホンを鳴らしたが、応答は無い。 …留守? …それとも、他人とは面談拒否? なんて考えていた時…。 『……はい?』 向こうから、小さな小さな返事が聞こえてきた。