「あ…いや…違うの…!」

俺が弁解すると、梨真も焦ったように両手を振った。

「…俺はただ…梨真と二人なのに、梨奈もいるのは嫌かなって思っただけだから」

「…えへ。何か嬉しいかも…」

梨真が空を眺めながら、小さく笑った。

「…んぅ…私が颯といたら…梨奈、怒っちゃうかもなぁ…」

「…ん?」

梨真の呟いた言葉の意味が分からず、俺は首を傾げた。

「ううん。何でもない」

「…そう?」