「…今日はお邪魔しました。今回の市民会議をもちまして、私はメンバーから抜けさせていただきます」

委員長が深々と頭を下げた。

「なお…今更、ルール違反について文句は言いませんので安心してください」

委員長はそのままスタスタと歩きだした。

「ぇ…ちょっと待ってよ…委員長っ」

その場にいた梨奈達も慌てたように委員長の後を追いかけて、去っていった。

一人残された俺は、何とも言えない不安に襲われながら部屋に戻った。