「…ただ、薬を嗅がせて眠らせただけ」

「…わかった。…絶対に梨真には手ぇ出すな」

「はいはい。…じゃ、颯がちゃんと言う事を聞いてくれるんだよね?」

「…梨真に手を出さないなら」

「…ふふっ、あははっ。…いーよ。…さっさとやりな」

美希は高笑いした後、後ろを振り返った。

「…見覚えある?…皆、颯にブッ飛ばされた事のある人ばっかだよ。…まあ、何人も怪我させてきた颯は覚えてないだろうけどー」

美希の視線の先には、暗くてよく見えないが多くの男子が立っていた。