土日が明けた、月曜日の放課後。

いつも通りに帰ろうとしていた俺は、梨奈に呼び止められた。

梨奈は周りを確認してから、俺の耳元へ顔を寄せた。

「臨時で市民会議をしようと思ってるんだけど…今日、暇?」

「…臨時?」

耳元で囁かれた言葉に、俺は首を傾げた。

「…うん。どうしても、今週の討論会がある前に話しておきたい事があってさ」

「…へぇ」

「…あ、用事があったりしたら別に強制しないけど」