「…まあ、用事なんだけど…大丈夫。五時には行くから」

「分かったぁ…」

「…じゃあ、また後で」

俺は二人に手を振ると、教室を飛び出した。

…学校を出て暫く走ると、目の前に陸斗の後ろ姿が見えた。

「…陸斗」

俺は陸斗の前に立ち塞がった。

俺の低い声に、陸斗の表情が明らかに狼狽した。

「…な、何…?」

「…正直に言えよ?」

俺は陸斗を睨み付けながら言った。