「…まさかだけど、現実なんだよ。…分かったか?俺等は騙されてたの」
「…でも、それだけじゃない!…それだけじゃない、よね…?」
「…もう良いだろ?」
梨真に見透かされたような気がして、俺は逃げるようにして梨真から離れた。
「…だって…あんなに陸斗と颯は仲良かったのに…」
後ろから梨真の声が聞こえてきたが、俺は拒否をするように首を振ると、構わずに歩き続けた。
鼓動が早くなり、自然と足も早足になる。
一旦立ち止まって大きく深呼吸した俺は、再び教室へと急ぎ始めた。
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