『えっ……本当に覚えてないの…?』 『何で初対面のヤツ知ってるわけ』 そう言うと俯いた目の前の女。 『そうだよね…。ごめんなさい、人違いだったみたい』 それだけ言い残して、目の前から消えた女。 あとで知った名前、それが “緋城 汐莉”だった。