「いや、だって、緋城って女子としか話してなかったし、男が話しかけるとおどおどするから、男嫌いだと思ってたわ……」 わたしが男子相手に笑うのが意外なのか、口許に手を当て下を向く渕口くん。 「わたし髪切ったでしょ」 「う、うん」 何を話すのかよくわからないって表情をしながらも、相づちをしてくれる。 「今更かもしれないけど、髪切ったついでにイメチェンしようと思ってるの」