まずタクヤさん、柳田、渋谷が行く。しばらくして帰ってくる。

3人とも生気を失ったような表情だった。


そして俺と木原さんと結衣ちゃんの番がくる。


ガウン着てキャップして入る。


蛍光灯の光が白夜のごとく昼も夜もなく照らし出す。


白い人工的な光。


心電図モニターから発せられる電子音。人工呼吸器のポンプの音が聞こえる。


気官挿入された人工呼吸器のチューブ、いくつもの点滴の管。そんな全てが痛々しい。


彼女の手を握る。冷たい。


あり得ない程に。


そして青白い。


綾、どうしてこんなことになってしまったんだ。


今すぐ抱きしめてあげたいけどそれすらできない。


永遠に時間が止まってしまうような気がした。涙で視界がぼやけた。


俺はいったいどうすればいいんだ。


しばらく彼女はICUに入ることになった。


まさかこんなところで年明けをするなんて。



一緒にカウントダウンしようって約束してくれたのに。どうしてだよ。