抗うことはしなかった。震えて動かせない足に、丁度いいとさえ思った。 美しすぎるから、いけない。 だったら、産まれてきた時点で間違っていたんだ。 私以外の誰かが産まれれば、誰も死なずに済んだのに――ああ、でも。 「そんな悲しい答え、知りたくはありませんでした」 私は“一生救われない”だなんて―― 神父の手が『彼女』の首に伸びる。氷のような手は絞め殺す形となった。