凍え死ぬと思った。


私は“死”を覚悟し、目をつむった。


だけどその時、雪がパタリとやんだんだ。


目を開けると、心配そうに私を雪から守る空にぃがいた。


私は夕凪家の長男の空にぃに拾われたんだ。


理由を聞いた空にぃは、お母さん達に話してくれた。


こうして私は夕凪家へと引き取られたんだ。


それから私の人生は変わったんだ。


捨て子だからと言ってイジメてくる奴らに負けたくなかった。


だから当時、街で“空鬼”と恐れられていた空にぃに喧嘩を教えてもらった。


そして私は、空にぃのおかげで誰にも負けないくらい強くなった。