しばらく飛んで空の散歩を楽しんでいると辺りは暗くなってきて百鬼夜行のため本家へと帰る



「桜李の父ちゃん、強い?」


「……強いな、でも残念だ」


「残念?」


「お袋が大好きだからな。俺や百鬼夜行の心配をするどころか、隠居してお袋といちゃいちゃ出来るって大喜びだぜ」



呆れたように言う桜李。白は桜李が二代目になって出逢ったため初代である天堂のことはあまり分からない



「でもいいなぁ、おいらの父ちゃんも強いのかな?」


「…白を守るために死んだんだ。誰よりも強ぇよ……今日は泊まっていけ。俺は百鬼夜行だからお袋と居ればいい」


「…桜李の母ちゃん優しいんでしょ?」


「あぁ、優しい」


やったー、と喜んでいる白と先を急ぐ。明かりが点いている本家が見えてきてまた騒いでいるなと笑みを溢した