「え?」 蓮の視線を感じて私は、蓮の方を向いた。 「……っ」 紅潮した顔で私を見ている蓮。 「だ、だから……わ、私、あの時は ちょっと、イライラしてて……」 もう一度言うと蓮は、「はぁぁ!」と 大きくため息をついた。 それから蓮は、言葉を続けた。 「良かった。マジで優愛に嫌われたと思ったし、 “幼なじみ”で居られないって思った……」 どうしても、やっぱり“幼なじみ”なんだね。 「ご、ごめんなさい。“幼なじみ”だから。ちゃんと……」 私は、出来るだけ明るく言った。