「優愛……」


「さ、帰ろ!」


私は、涙を拭き車に乗った。


「お兄ちゃん、私ね信じる。
蓮はまた私に会いに来てくれるって。」


私は、蓮から指輪をはめてもらった左手を握る。


「うん。
蓮くんは優愛にベタ惚れだからな。
きっと来るよ。」



お兄ちゃんもそう言ってくれた。



家に着いて部屋に入った私は

部屋にある窓から空を見上げた。




まだ、星の出ていない明るい空を。




左手を空にかざしながら…私は、こう言った。