そして、夏祭りの会場に近づくに連れて
沢山の人が賑わってきた。


「結構な人来てるな……」

「うん……」

「いいか??」

「え、うん!平気!」


蓮がいてくれるなら大丈夫。


そう思って、笑顔で伝えた。


「んじゃ、行くか。」


と人混みの中に入っていった。



痛っ!!


足を踏まれたり、
ぶつかったり、


とてもじゃないけど前に進めると思えない。


蓮はずっと私の手を握ってくれているから
はぐれなくていいけれど、
進めないんじゃどうしょうもない。


「大丈夫か??優愛。」


わざわざ後ろを向いてまで声をかけてくれる蓮。


私は、彼に見えるように頷く。