私は二人に気づかれないよう、そっとその場を後にした。
胸の奥がギュっと締め付けられて、鼻の奥がツンとする。
だんだんと込み上げてきた涙で視界が濁る。
龍牙に取ってもらった大きいクマのぬいぐるみを抱きしめて歩いた。
なんで、こうなっちゃったんだろう。
ほんの少し前までは、すごく幸せだったのに。
隣には龍牙がいて、手を繋いでいてくれたのに。
今は、その全てがない。
トボトボと歩いていると、少し先に若い男の人が3人いるのが見えた。
どうしよう。
あそこは通れない。
見つかる前に戻ろう。
そう思って引き返そうとしたとき。
「可愛いねぇ!さっき俺らのこと見てたでしょ」
さっきまで少し先にいた男が、私の肩を並べる掴んでいた。
「!?」
どうして!?
いつの間に……っ!
「俺らと遊ぼうぜ」
「イヤ!!離してっ……」
「大丈夫大丈夫ー、怖くないからー」
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だっ……!!
怖い。
怖い。
触らないでっ……!!
体が震え出した時。
「千愛実!!」
私を呼ぶ声が聞こえた。



