「これだけ離れて歩いてりゃ大丈夫だろ。俺たちも行くか」
そう言って龍牙は手をつないだまま歩き出す。
だからね!?
「龍牙、手が繋がったままなんだけどっ」
「お前小さいんだから、繋いでねぇとはぐれんだろ。行くぞ」
うそ……。
夢みたいだ……。
龍牙とこうやって手を繋いで歩けるなんて……。
幸せすぎて、どうにかなっちゃいそうだよ。
「何食うの?」
「え……あ、唐揚げ!」
「ははっ、お前らしいじゃん」
い、今、笑った!!
すごい!
龍牙が笑ったー!!
今日はいいことばかりだ!
「ほら」
唐揚げの屋台について、龍牙が唐揚げを私に手渡す。
「ありがとう!待ってね、今お金……」
「いい。今日は全部俺の奢り。遊びに行くって言ったら、親父がマサ経由で金くれたから」
「そうなんだ。じゃあ、お言葉に甘えて……お父さんにありがとうって言っておいてくれる?」
「ん」
もしかして、龍牙はまだお父さんとすれ違ってるのかな。
そうじゃないと、マサくん経由じゃなくて、直接渡すはずだよね。
話すタイミングとか、まだ掴めてないのかも……。
そう思いながらも、買ってもらった唐揚げを一口食べると、ジューシーな味わいが口に広がった。
「美味しいっ!龍牙も食べなよ!」
「昨日愁季と死ぬほどマサに唐揚げ食わされたからいらない」
あ……そうなのね。



