だけど。
「いねぇな……」
千愛実は今日もいなかった。
自然と千愛実の姿を探してる俺も、どうかしてる。
「愁季、龍牙くん」
ふと俺たちを呼ぶ声がして振り向くと、瀬田が遠慮気味に軽く手を振っていた。
「南波!」
愁季は嬉しそうに駆け寄って行く。
分かりやすい奴……。
「なぁ、千愛実いねぇの?」
俺の問いかけに、瀬田は一瞬驚いた顔をした。
いつもは俺から千愛実のことを聞いたりしないから、驚くのも無理はない。
「えっと……その……」
言いずらそうにしている瀬田を見て、何か知っているのだと確信した。
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