私は、スケッチブックをダンボール箱の中に入れた。 それと同時に、家のチャイムが鳴った。 彼が来たみたいだ。 私は、立ち上がって出迎えに玄関へと行った。 凪との出会いは、これからの私の人生の中で、忘れてしまえば容易いような、ほんの小さな一部にしかならないだろう。 でも、私は忘れない。 凪に出会って、一緒に過ごしたあの短い夏のことは、絶対に忘れない。 -end-