【紬side】



紅葉が散り始めて、季節は秋から寒さの冬になり始めた今日この頃。


寒さで教室の窓が曇る中、朝のHRでみんながガヤガヤ騒がしい……。


「はぁー………。ヤバイ。どうする俺」

「勉強すればいいじゃん」

「紬はそれでいいかもだけど、俺はダメなの!」


風真がぐしゃぐしゃにしたプリント。


それは各教科のテスト範囲表。


テスト2週間前で一斉発表された。


勉強苦手な風真にしたら最悪の期間らしいです。


「なぁーつむちゃーん……。勉強教えて!」

「あたしだって勉強しなきゃだし……。まだ範囲の勉強終わってないから」

「彼氏が困ってんだよ?あーあ……俺このままだと全教科補習コースだ」


頬杖をついて悲しそうな瞳であたしを捕らえて離さない。


こういう時の風真はズルイ!



結局、折れるのはあたし。


「いいよ、分かった。教えてあげるから…ね?」

「さすが俺の幼なじみ♪」

「都合よく幼なじみを使わないで………」


風真に勉強教えるのは至難の技。


頑張んなきゃね!