【紬side】



修学旅行が終わり帰国してからの振替休日。


かなり撮った写真を早速現像して小さなアルバムを制作中♪


作りながら思い出すのは修学旅行の楽しいこと……


よりも、あの花火の夜の風真とのファーストキス。


唇が離れたあと、今までに見たことないくらい風真は焦ってた。


あたしだって恥ずかしかったけど、もう少し何か話してほしかったし……。


幼なじみとのキスはさすがに照れる……!


最後の1枚の写真をアルバムに挟めてよし、できた。


「お母さーん。風真んち行ってくる」

「あら、アルバム?風真くん喜ぶんじゃない」


優しく笑うお母さんに見送られ、隣の家へ。


先に連絡してあったせいか、怖いくらいすぐに風真が出迎えてくれる。


「紬~!会いたかった~♪」

「ちょっ、抱きつかないで!暑いからぁ!」


9月といえど昼間は普通に残暑そのもの。


暑さやら恥ずかしさやらであたしの心は限界です……!


「はい、アルバム作ったから……よかったら見てね?」

「おぉ~……クオリティ高いな。さすが紬!ありがとなっ」


たった小さな1冊のアルバムで、あたしの幼なじみはこんなに喜んでくれるんだもん。