朝起きると、ベッドでケータイを片手に握りしめてたあたし。


あ………風真とメールしてそのまま寝ちゃったんだ。


ダルイ身体を引きずり起こして、少しよれた制服に身を通す。


朱音は隣で爆睡中。



相変わらず炎天下で、歩くのもツライあたしは風真の制服をぎゅっと掴む。


「どしたー?疲れた?」

「暑い……。もうヤダ……疲れたし…」

「あとで、休憩ん時にアイス食べよ!」


ニコッと笑いあたしの頭をくしゃっと撫でた。


「うわぁ……髪の毛熱い!」

「笑いごとじゃないよ~!黒は熱集めて大変なの!染めたい……」

「でも染めんのはなんかなぁ~……。こんなキレイなのに染めたらもったいないっつーか」


サラッとあたしの黒髪に指を通す。


さらにあたしは熱くなった。