【朱音side】



影山朱音、17歳。


高校2年生の冬、あたしのクリスマスがやって来ようとしていた。


「はぁ~……今年も一人のクリスマスね」

「そんなことないじゃん!日波くんがいるでしょ?」

「紬はお黙りっ!」


ピシャリと紬の言葉を遮った。


日波なんて……ただの男友達だし?


なーんて正直、自分に無理矢理思い込ませてるあたし。


だって……だって、日波はっ……


「あーかーねーちゃんっ♪なぁに思い詰めた顔してんの?」

「別に。日波に心配されることじゃないですぅ~!」

「冷たいなぁ」


あたしだけじゃなくて、女の子みんなに優しい。


そして日波は人懐っこいから。