【風真side】



あの残暑はどこえやら。


季節は駆け足で夏から秋へ。


海に入れないほど寒くなった。


季節が変わる事に近付く俺らの受験。


とうとう紬と離れる日が来るか~……。


「ねぇ、風真。ここの問題分かる?」

「紬に解けない問題は俺に解けるはずがなーい!」


分厚い参考書を開いてひたすら勉強する紬の隣に俺は座る。


休み時間なのに彼女が勉強してたらつまんねぇ。


こうしていられる時間が少ないからってゆう焦りから、紬の側にいたくてしょーがない。


「ん~……あっ!分かった…」


考えてる姿でさえ、かわいい。


そんな退屈してる俺はノートの隅っこに落書きして、紬に怒られるのがお決まり。


「落書きしないでよ~!」

「いいじゃん!彼氏からの言葉♪」

「消すっ」


『つむちゃん大好き』の文字は消しゴムにさらわれました。