【風真side】



プリンをあげたのにご機嫌斜めの紬。


このままじゃ気まずいし………


俺もフリーで帰りつまんねぇから紬でも誘うか。


放課後、帰る準備をしてる隣の紬の腕を引っ張った。


細い……!


「なぁ、久しぶりに一緒に帰んね?」

「あたしを彼女代わりにしないで……」

「そんなんじゃねぇよ。ただ…一緒に帰りたいだけだし?」


俺をチラッと横目で見て、教室から出てってしまった。


紬はイライラすると感じ悪くなるくせがある。


特に、幼なじみの俺にはあからさまにすごいわけで………


「はぁ~……バーカ」

「紬ちゃんとケンカ?」


ちなが俺の顔を覗いて、心配そうな顔をする。


「違う。俺にだから当たってくるだけ」

「このポジティブ男!」


楽しそうに笑って、ちなも教室を出てく。


ポジティブなんかじゃない。


ほんとは、ヘコんでる。