でも後ろからガバッと姫花が抱きついてくる。


ここまでくるとウザイ……。


「ねぇ!風真ぁ……お願いだから……私の側にいてよ…っ」

「悪いけどそれは聞けない。だから離せ」

「紬とは別れたんでしょ?じゃあ、いいじゃない…!」

「姫花を紬の代わりにしたくねぇし、ならない。俺の女は一人だけだから……」


俺なりに説得して、ゆっくり俺に抱きつく姫花の腕をほどく。



そして教室を出た時だった。


「へぇ~……お前、姫花の言うこと聞けないんだ?」

「誰だよ……」


俺の目の前には、うちの学校で有名らしいヤンキーグループ。


有名とか言われてるけど、そもそもコイツら学校来てなくね?


変な勘当たったし………早く逃げなきゃだし!?


「ごめんね風真……私、貴方のことが好き過ぎたみたい……」


完全に罠に引っ掛かった。


どうしよっかな~……。