確かに一時期、姫花が風真のこと好きだった時あったよね………


でも、それだけじゃない気がするんだ……。


理由はあたしにも分からないけど、他に何かある気がしてしょーがない。


「うーん……やっぱり姫花おかしいよね?」

「俺も思う。朱音とかも知らないの?」

「朱音が知らないって言うんだから、あたしも知らないはず……」


情報通の朱音でも分からないこと………


友達なら隠さないで教えてほしいな……。


風真といる時以外はいたっていつも通りの姫花。


普通に話すし、性格も変わらないし……。


だから逆に怖い。



「ねぇ、朱音はどう思う?」

「え?姫花の……こと?」

「うん。変わったと思わない……?」


昼休みの学食で朱音に聞いてみる。


しばらく考え込んでから、あたしに言った。


「あくまでも女の勘よ?勘……ね?」

「うん……」


静かに話す朱音に耳を傾けた。