補習確認テスト当日。
あたしが先に……早く抜けてやるんだから!
合格点は80点。
「はい、テスト初め!」
担当教師の掛け声で一斉に解答を書く。
テストはクラス順で座ってるから、あたしの前に風真が座ってる。
風真は、英語苦手だけど大丈夫かな?
「終了!今から採点するから、それまで自習するように」
抜けられますように………
シーンとした空気に耐えること約15分くらいだろうか。
「合格者の発表します。西園さん1名だけです。おめでとう」
「あっ、ありがとうございます…!」
20名弱いる中で1抜け!!
「抜けるの早すぎだっつーの」
「へへっ……お先に失礼します、風真」
「寒くなる前にちゃんと帰るんだぞ?送ってやれなくて、ごめん…」
「ううん!頑張ってね」
さすがに風真は抜けれなかった……。
退屈そうな風真の横顔を見詰めてあたしは教室を出た。
廊下は相変わらずの寒さ。