「川上はさ、誰かと付き合ったことあるの?」
学校を出て、駅までの道を一緒に歩いてる途中、山上くんはいきなり私の顔を覗きこんだかと思えばこんなことを聞いてきた。
「あ、付き合ったこととかないし!ていうかそういうの別に興味なかったし!」
私は、山上くんが急に顔を覗きこむものだから、驚いてしまった。
「ふーん。じゃあ俺が初めての彼氏か」
「え。彼氏なの?!」
「付き合ってるなら彼氏じゃん」
「付き合ってるの?!」
「さっきよろしくね、言ってくれたじゃん」
どうやら私たちは付き合ってるらしい。確かによろしくね、て言ったけども、そんなにすぐに付き合えるものだったとは知らなかった。なんせ付き合ったことなんて、高校三年生の今までなかったことだし。
まぁいいや。なんて言って、山上くんは私の手を強く握り直した。
そうか、付き合っているから手を繋いでいるのか。手を繋いでいるのが自然すぎて忘れてたよ。
「山上くんは、その…彼女とかいたことあるの??」
「あーたくさんね」

