漆黒の少女Ⅱ




「結局、何にすんの。」




片手で頬っぺたを擦りながら、テーブルの上に置いてあるメニューを軽く指で叩く。




「あ?あー、…ジンジャーエール。」



「結局、飲み物だけかよ。」




あたしは“ハッ”と鼻で笑った。




「るせぇよ、馬鹿。」



「何拗ねてんの、馬鹿。」



「…。」






壬景は、ブスッとしながら店員さんを呼んでくれた。





あたしは、“ジンジャーエールとコーヒー1つずつ”と頼んでいるときに壬景が何かボソッと呟いた。










『馬鹿は、……帝の方だ。鈍感野郎。』





このとき、あたしは壬景が呟いた言葉をよく聞き取れなかった。