遡ること、約3時間前。
「うわっ。神条っとこの若さんじゃないっスか。どうしやした?」
あたしは、蒼嶺組をたずねた。
「壬景居る?」
「若っスか?はい!!呼んできやすので、どうぞ上がって下さい。」
門を開けて、玄関のドアも開けてくれた。
「いや、いい。」
「でも、神条っとこの若さんを玄関で待たせるなんて、悪いっス。」
「たいした用じゃないから。そう思うなら早く呼んで来い。」
「…はい!!」
…やっと折れてくれた。
大体、家に上がる方があたしにとっては面倒くさい。
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