「帝が自分で知るべき事実だ。」



「…。」



自分で動けということか。




「兄貴、…。」



「大雅はそう思わねぇのか?」



時雨は睨むように大雅を見た。



「思わねぇことはねぇ…。けどっ!!」



大雅がカウンターから身を乗り出している。




「じゃあ、いいじゃねぇか。」



時雨はフッと鼻で笑い、立ち上がった。



大雅のことを相手にしていない。