「もういいですか。時間ないんで。」 「…継ぐのか。」 「失礼します。」 「おい、神条!!」 あたしは、フラりと方向を変えて坂本さんから離れた。 下手に組の情報なんて流すわけにはいかない。 警察側に流れたら終わりだ。 “継ぐのか”って、継ぐしかあたしには道が残されていない。 あたしは、みんなが待っているだろう溜まり場に向かって歩き出した。