迅や勇司、面子たちのバイクの音が遠ざかっていった。
スタスタと車に近寄った。
ガチャ
ドアが開き、1人の男が運転席から出てきた。
「よぉ、久しぶりだな。神条。」
「何の用ですか、坂本さん。」
坂本さん。
少年課の刑事。
交通課ではなく、少年課。
ということは、あたしたちを捕まえることができる人間。
「最近、顔出さねぇと思ってたら、祥獣と今日ぶつかってたらしいじゃねぇか。」
「只のお喋りですよ。」
「敵対しているのにか?祥獣と碧劉、そして、神条と風神。」
「敵対なんかしてない。」
坂本さんは鼻で笑った。
「嘘つけ。」