* 竜の眠る国 *





 ―――相変わらず感じ悪い!

 ……でもその前に。



「えっと……とりあえず、下ろしてくだ」

 口にした瞬間、ユリアンの目が私を見た。……目だけが。


「―――なんでもないですっ」



 怖い!何で睨むの!!

 ……というか、何で抱き抱えられてるの?!




 見覚えある薔薇園が目に入って、やっと、思い出してきた。



 ………確か、散歩中に迷子になって、更に眠くなって……

 そこから意識無くなった気が……す、る?





「おい」

「はいいぃぃ!」



 まさかの野太い声に大声で答えると、やかましいとばかりに本気で睨まれてしまった。