「藤乃・・・もしかして・・・」 光はそう言って、出しっぱなしの水を見つめる私の背中を抱いた。 「違う・・・違うの・・・」 振り解こうとしても光はその腕の力を緩めなかった。 「俺の子だ。間違いない。俺と藤乃の赤ちゃんだよ。」 光の言葉に私は目の前が真っ暗になった。 封印しようとしていた気持ちが、鍵をかけたはずの扉を激しく押す。 今にも溢れ出しそうな愛。 まさか・・・