「返さなくていいよ、それはあげたものだから」


私の考えてる事はお見通しのように、光さんは言った。


「じゃあ、またね」



“またね”


その言葉が嬉しかった。


また…光さんに会えるよね?


そう思うと、私はとても嬉しかった。


手を振って、光さんの姿が見えなくなるまで見つめていた。



…あれ?


「告白したのに…返事はもらってない」


私って、とことん間抜け。


でも、そんな自分を好きになりかけているのは、きっと、光さんのおかげ。


私は私のままで、いいんだ。