ふわふわと儚く、キラキラと眩しく。


美織さんは計り知れない魅力で僕を日々魅了していく。



もっと彼女が知りたくて。
ゆっくりゆっくりと、心を重ねた。


もっと彼女が欲しくて。
大切に、宝物のように、身体を重ねた。


心を重ね、身体を重ね。
けど、それでも僕は足りなくって――


『貴女の人生を、僕にください』


――僕は美織さんと、人生を重ねた。



そして

人生を重ね愛を重ねた末に

……新しい命が生まれた。



嬉しかった。


例え子供のいない人生でも彼女への想いは何一つ揺るがない自信はあったけども、花海の誕生は僕に想像以上の感動を与えた。


僕が美織さんを愛し、美織さんが僕を愛してくれた証のようで。

……彼女を欲してやまない僕の心が、どこか満たされたような気がして。


『ありがとう』


自然に溢れた涙と言葉は、僕を愛してくれた彼女への幸せと感謝だった。